2012年5月頃、高速道路で居眠り運転のバスが防音壁に突っ込んで裂けるという衝撃的な事故がありました。
運転手の過酷な労働状況が明らかになり、バス利用について改めて見直すきっかけともなった出来事です。
2016年1月15日、それを思い出させるような事故が起こりました。
長野県軽井沢でのスキーツアーバスが碓氷バイパスにて転落。
事故の要因は何か。リサーチしました。
悲惨な事故の様子
写真だけで事故の悲惨さがよく分かります・・・。
乗客の証言などから、碓氷バイパスのキツいカーブに対してスピードを出し過ぎていたのではないか、という見解が挙がっています。
原因はずさんな管理
長野県警の調べによると、バスを運行していた「株式会社イーエスピー」(東京都羽村市)はずさんな管理体制であった事が明らかになりました。
- ツアーの運行を管理する「運行指示書」は出発地と到着地の記載だけしかなく、経路の記載が一切なかった
- 実際には運行中だったが、終了点呼が行われたとして点呼簿に判が押されるという労働時間虚偽
- 運転手の乗務記録を確認したところ、社員の運転手が基準を超える過労状態になっていた
などなど、挙げればキリがないほどの悪質な法令違反が相次いで見つかっています。
「株式会社イーグル」の子会社
新たに出てきた情報として、イーエスピーは「株式会社イーグル」の子会社であるという事が分かりました。
東京都羽村市で昭和50年頃から40年近く、中古車の販売・買取を行っている企業です。
イーエスピー(ESP)という社名は「イーグル・セキュリティ・パトロール」の略称で、元々警備業をしていました。
警備業、自動車業、運輸業など、一貫性のない事業展開を見ると何でもかんでもやっているいう印象ですね。
ずさんな管理体制になるのも当然な気がします。
今回の事故は起こるべくして起こったといっても過言ではありません。
“格安”という言葉の裏には、何かを犠牲にしている可能性がある事を認識しておくべきだと改めて感じました。
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